武田邦彦

Profile

1943年6月3日、東京都生まれ。1966年、東京大学教養学部基礎科学科卒業後、旭化成工業(株)に入社、1986年、同社ウラン濃縮研究所長、1993年、芝浦工業大学工学部教授を経て、2002年より名古屋大学大学院教授、2007年より現職(専門分野:資源材料工学)。多摩美術大学非常勤講師。文部科学省中央教育審議会、科学技術審議会、内閣府原子力安全委員会の専門委員。環境に関する著作が高等学校現代国語の教科書に収録されている。最近では、「ホンマでっか!?TV」をはじめ、テレビ番組にも出演。これまでの「環境問題の常識」に警鐘を鳴らす。

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――1日どれくらい寝られるんですか。


武田邦彦氏: 普通に毎日7時間ちゃんと寝ています。寝るっていうのは難しくてね、あなたが言っているのは意識がない状態? それとも横になっている時間(笑)? 僕が「寝る」と言っているのは、横になっている時間なんです。だって横になっていれば疲労を回復するのであって、別に意識を失わなくたっていいんです。関係ないんですよ、基礎代謝に戻せば。肝臓の浄化能力と、体の中に運動によって蓄積する老廃物との関係だから、横になっていればいいんですよ。ただ目を動かすと、視神経に入ると、動物特有なんですけれど、休養できないんですよ。だから僕は「どのくらい寝ていますか?」と言われると難しいんですよ。「あなたが睡眠時間と言っているのは意識を失っている時間?」と聞くと、「意識失っていると言われると困るんだけれど睡眠です」と言うか、「意識失っている時間だったらよくわからないんだけれど4、5時間じゃないかな」と。だから不眠症なんてないんですよ。不眠症って意識を失う時間を気にしているんですよ。

――仕事におけるプロフェッショナルの方というのはどういうことができる人だと思いますか。




武田邦彦氏: 「倫理を守る人」なんですよね。プロというのは専門に対して誠実であるということが大切なんですね。医者は患者さんを治すのに忠実であり、学者はもちろん御用学者じゃなくて自分の学問に忠実である。出版社は情報を供給するのに忠実であって、まさか売り上げを上げたいと思っているんじゃないでしょうねと。

タクシーの運転手は、客に言われたら最短コースを一番安く安全に運ぶというのがプロであって、遠回りするのはプロじゃない。タクシーの運転手の顔をしているだけ。
プロはそこが一番の要件でしょうね。うまい下手よりかはプロの守るべきことを守れる人だと思いますけれどね。

それは何に忠実かというと、雇われ主に忠実なんではなくて、自分の職務に忠実だということですね。それがプロである、というように思いますけれどね。
さっき言ったように新聞のプロは新聞が売れるためなんて考えない、新聞というものの意味、社会の貢献、それをやるということですね。だけどお金というのは、もしも社会が正しければですよ、社会に貢献した分だけお金が来るはずなんですよ。

お金を払う人というのは、自分がメリットがあるから払う。この世の中には2つ職業があって、1つはお金を貰うから駄賃で働くというのがあるんですね。たばこを買ってきなさいといってたばこを買ってくるのはプロじゃなくて駄賃商売。もう1つはプロ。これはその仕事をやることによって、他の人が感謝して金を払ってくれるというお布施方式。
人によって駄賃方式の方が気が楽だという人もいるから、どっちがいいとか言えないけど。

――前者の場合は、プロではないということでしょうか。


武田邦彦氏: 野田首相なんかその典型ですね。減税すると言って首相になって増税する。ああいうことがおおっぴらに行われると、プロは全部いなくなると思います。

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