松橋良紀

Profile

1964年生まれ。青森県青森市出身。青森県立東高校卒業後、ギタリストを目指し上京。ギタリストとしての成功を夢見ながら活動するが26歳で断念。セールスでの成功を目指すが、3年以上売れない日が続く。30才になり、カウンセラー養成コースで、聞き方の技術やNLP心理学を学んでわずか1ヶ月目で、いきなり売れ始める。全国で一躍トップセールスマンになり、月給20万円から100万円に。その後、当時世界最大手の自己啓発会社に転職後、全国200人を超える営業マンの中でもトップの営業成績を収める。2007年に、コミュニケーションが苦手な自分が短期間で改善できた技術を、多くの困っている人たちへ広げるために、コミュニケーション総合研究所を設立して、現職に至る。

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未来の子どもたちのためにも、「聞き方」を普及していく



株式会社リフレームズ代表取締役、コミュニケーション総合研究所代表理事として、NLP講師、営業心理学講師、コミュニケーション講師としてご活躍中の松橋良紀さんは、ビジネス書『あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール』(アスカビジネス)の著者としても著名な方です。今日は『聞き方の達人』松橋さんに、現在のお仕事のこと、本や電子書籍についてのお考えを伺いました。

ダメ営業マンが、いきなり全国トップへ


――現在のお仕事や活動について簡単にお話いただけますか?


松橋良紀氏: 私は心理学をベースにした著述とセミナー、研修などを行っています。今48歳なんですけれど、18年前、30歳の頃には売れない営業マンだったんです。私の著書『聞くだけ会話術』の本に「僕は掃除機を売っていたけれど、半年間受注ゼロ」だったと書いてありますけれど、本当は半年どころか、3年間もまともに売ることができなかったんです。

――3年間売り上げゼロだったんですか?


松橋良紀氏: ゼロではないけれど、3年間大して売れなかったんですよ。いつもクビぎりぎりのラインで、上司からは「いつでも辞めてもいいよ」みたいな感じ(笑)。訪問販売をやっているのに、そのへんのサラリーマンとそれほど変わらない給料で、20万円とかでした。ひどい時には10万円台で、もう辞めようかなと、年中悩んでましたね。30歳でうだつも上がらないし、このまま給料が20万ちょっとでずっとやっていても、借金がたまる一方だし。

それで、自己啓発とか心理学が好きだったので、心理学の資格が取れるということが魅力で心理学カウンセラー養成講座に行ったんです。そしたら、NLP(神経言語プログラミング)というのを教えている先生に出会ったわけです。そこで心理学を勉強して営業に応用したら、いきなり翌月売れちゃったんですよ。

――初めてその効果を体験された時には、どのような感じだったでしょうか?


松橋良紀氏: 商品の話をしていないのに売れてしまって「しゃべらなくていいんだ・・・」みたいな感じでした。その「聞く」心理学スキルを使って、全国の営業マン430人の中でトップになっちゃった。
その当時は、35万円の掃除機を売っていたんですけれど、給料がいきなり100万円を超えちゃってね、営業マンを辞めるつもりだったのに、もう辞められない(笑)。
学んだことを後輩に教えると後輩も売れるんですよ。
そのうち、自分も役職が付いて、部下の人達にノウハウを教えたんです。すると私のいた支店は全国でいつもトップになって、その後、他の支店や全国の営業所を回って教えるようになった。そうしたら、当時7億円の会社の売り上げが10億を突破してしまったんです。

――楽しかったでしょう?


松橋良紀氏: そう。でも自分が売れたことよりも、教えた人たちが売れるようになるのが、何よりも楽しかったね。ただ、教えたからといって50万や100万の給料になるわけじゃなくて、自分は固定給になっちゃったんで、将来は、講師として人に教える仕事をしたいなと思うようになりました。専業で研修の仕事がしたいなと考えて、それから8年後にようやく独立したんです。

――その8年の間には何をなさっていたんですか?


松橋良紀氏: 掃除機の会社に勤めていて、やっぱり自分は研修や能力開発の仕事がやりたいと思ったんですが、すぐに独立するという勇気もなかった。
だからまず、株式会社エス・エス・アイという会社に入ったんです。ナポレオン・ヒルやジョセフ・マーフィの脳力開発プログラムなどの自己啓発教材で有名な会社です。

そこで営業や講師をやって、自己啓発関係の仕事をずいぶんしました。
目標設定講座とか、対面や電話で数千人というお客さんにコーチングをしたり、リアルな顧客と接することで、自分なりの悩み解決のノウハウというものを体得できたと思います。その後、独立することになりました。

大ヒットの著書『聞き方のルール』出版のきっかけ


――松橋さんの著書と言うと『あたりまえだけどなかなかできない 聞き方のルール』(アスカビジネス)が大変有名ですが、こちらの出版のきっかけはどのようなことだったんでしょうか?


松橋良紀氏: 独立して1年目くらいで、編集者の方が僕のホームページとブログを見て「本を書ける人だな」と思ってくださったらしく、連絡が来たんです。
「明日香出版社の看板シリーズである『ルールシリーズ』の1冊として、「『聞き方のルール』って本を書いてくれませんか?」と直接依頼があったんです。このシリーズからはその後、『あたりまえだけどなかなかできない 雑談のルール』という本も出しています。
『雑談』の方が読みやすいのか、28刷も出ているんですよ。
でも1冊目の本って今まで学んできたものを一気に凝縮しているので、内容は『聞き方のルール』が一番気合いが入っていますね。
あとはダイヤモンド社から出している『話さなくても相手がどんどんしゃべりだす「聞くだけ」会話術』も読んでほしいなあ。
僕の得意分野である『聞く』ということに関してのエッセンスが詰まっているので。



――松橋さんは著者としては、今出版不況と言われる中で、電子書籍が果たす役割というのはどのようにお考えでしょうか?


松橋良紀氏: 基本的には紙で出版して、それを電子書籍化するという流れはしばらく続くと思うんですけれどね。これから徐々に変わっていくんでしょうね。

著書一覧『 松橋良紀

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