ビジネスの波を読み、経営者の夢を支援する
大手電機メーカーで営業経験を積んだあと、生命保険の営業マンに転身。その後、社会保険労務士の資格取得後に独立開業し、一般的な社会保険労務士の年商の20倍をひとりで売り上げるカリスマとして知られる萩原京二さん。常に疑問を自分で確かめながら解明していく姿勢は真摯でありどこか軽やか。人生のいくつかの決断をしなやかに選択する萩原さんに、仕事と本について伺いました。
経営ニーズに社労士の技が生きる
――萩原さんは、社会保険労務士の資格をお持ちですが、普通の社労士とは少しちがったお仕事をなさっていると伺います。どんなお仕事の内容か、教えていただけますか?
萩原京二氏: 私の仕事をひとことで言うと、人事関係のコンサルタントとでも言えばよいでしょうか。資格としては社会保険労務士なのですが、一般的に知られている社会保険労務士というよりはむしろ、お客さまに対して経営コンサルタントのようなかかわり方をしています。コンサルタントであり、その専門が賃金や人事の領域だという感じです。主に中小企業の経営支援が仕事で、具体的には、会社の成長や経営者のビジョンの実現をお手伝いしています。そこに役に立つことに、私の資格や知識を生かす意味があると思っています。
――具体的には、どのような部分での支援をなさるのですか?
萩原京二氏: 例えば、会社は法定福利といって、社会保険料を納付する義務を負っています。これは、給与に応じて労使折半で負担するのですが、会社の規模が大きくなって雇用する社員の数が増えて、社員の給与が上がるほど、会社にとっては大きな負担となります。最近は景気もよくないので、この問題に悩んでいる経営者の方はたくさんいらっしゃる。私は、この社会保険料を安くする方法をご提案しています。それも、社員の方の年収や給与を変えずに、給与の支払い方法を変えるだけで、社会保険料は驚くほど安くできる。でも、ほとんどの方は、その方法をご存じありません。
――社会保険料が減ると、会社にとってはどんなメリットがありますか?
萩原京二氏: 社会保険料は、会社にとっては経費であり、それも固定費です。固定費の一部が安くなるということは、経費削減で利益が出ることになるので、会社の財務体質が改善されます。利益が出ると、銀行とか取引先、株主などに対して会社の対外的な信用が高まり、それが社員の安心して働ける環境を整えることにつながっていきます。会社にも働く人にもメリットがあるのです。
――萩原さんというと、セミナーを頻繁に開催されていることで有名です。これまでの動員企業数は、どれくらいですか?
萩原京二氏: おそらく700 社は超えていると思いますが、昨年から行っている社会保険料適正化セミナーには、本当にたくさんの方にお越しいただいております。経営者向けに行う場合も多いのですが、全国各地で開催するたびにおかげさまで20社とか30社の枠が毎回満席となって、皆さんの経費節減のお役に立つことができています。
著書一覧『 萩原京二 』