松本道弘

Profile

1940年大阪生まれ。関西学院大学卒業。日商岩井に勤務する間に、海外渡航の経験なしに独力で英語を磨く。その後、西山千氏(アポロ月面着陸時に、日本で初めて英日同時通訳)に師事し、その推挙でアメリカ大使館の同時通訳者となり、後にNHKテレビ上級英語講座の講師を勤める。日本にディベートを広めたことでも知られる。(ディベート教育暦 約40年)現在、インターネットテレビNONES CHANNELで有名英語雑誌「TIME」の解説番組「TIMEを読む」に毎週出演。日本文化に関して140冊を越える著作がある。

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「サムライ・インタビュアー」として世界の舞台で勝負したい



松本道弘さんは、海外生活経験なしで英語を習得し、アメリカ大使館の同時通訳となり、NHKの「上級英語講座」の講師、大学教授などを歴任したいわば日本の英語教育の重鎮です。現在は、ニュースキャスターとしても活躍し、世界のニュースを時事英語の情報を交え解説しています。松本さんに、生きた英語を習得するための学習の仕方、電子書籍の未来などについてお話をお聞きしました。

ニュースキャスターの緊張感が喜びになっている


――松本さんのお仕事の近況をご紹介いただけますか?


松本道弘氏: 今は主に、インターネットテレビで「TIMEを読む」という番組のニュースキャスターをやっています。

――題材となっているTIME誌の魅力はどういったところにありますか?


松本道弘氏: もう30年以上TIMEを読んでいて、この20年ぐらいはTIMEを隅から隅まで読んでいますが、TIMEは、1週間で世界の情報を50ページにまとめているんです。日本の雑誌は、文春とか新潮でも世界に特派員はいないですからそういうことはできないですね。1週間の世界の情報を50ページにコンパクトにまとめるコツ、エッセンスを編集長に聞いたら「ディベートです」といっていましたね。TIMEではディベートをものすごくやっています。参加したこともありますが、バーッと議論してピタッと決めて、その後は遺恨とかメンツとかを全部捨てるんです。「はい決まった、次の会議」と、50ページの内容が本当に早く決まっていきます。ディベートというのが日本の文化にはないなあと思いましたね。いずれは日本でもTIME的なものをやりたいなと思っています。

――「TIMEを読む」は、日本語での解説とTIMEの英語の原文を織り交ぜた内容ですが、どのようなことを心がけて番組作りをされていますか?


松本道弘氏: キャスターとなると、英語と日本語どちらも同じスピードで読む、聞く、話す必要があるので、同時通訳をやっているような調子なんです。そうなると日本語と英語、同じ量の情報がいるわけです。ニュースキャスターの仕事は常にインプットが必要で、日本語と英語の情報収集と取材に時間とお金をたくさんかけなくてはなりません。キャスターとして意識するのは、池上彰さんみたいな人ですね。英語で話しているかどうかは問題ではないんです。小学5年生にわかるような話し方をして、聞いている人に「松本の解説はわかりやすい」といわれないとだめだと思っています。「TIMEを読む」はアップロードした途端に見られるので、何か間違いがあるのではないかと緊張して、毎回、自分が一番ビクビクしています。でもこの年になって恥をかけるというのは幸せなことだと思いますので、修行のためと思ってやっていますね。

同時通訳は話者の影になる能力が必須


――松本さんはアメリカ大使館で同時通訳の仕事をされていましたが、その経験もキャスターとして生きていますか?


松本道弘氏: そうですね。30歳ぐらいの時に同時通訳者をしていたのですが、その時にまず感じたのが、同時通訳というのは英語を聞いて日本語に変えなくてはいけないし、日本を英語に変えなくてはいけないから、英語が好きな人は務まらないんです。なぜなら英語に酔ってしまうからです。言葉に酔ってはいけないというのが通訳者の基本です。

――通訳には、話者がある程度まとまった分量を話した時に訳す逐次通訳もありますが、同時通訳との違いというのはどういったことでしょうか?




松本道弘氏: 逐次通訳は、しゃべるまでに間があるから、聞いて解釈して文法を考えられます。しかし同時通訳は瞬間だから考えている暇がないんです。だから話者の中に入らないといけません。相手がニヤッと笑っているなら、自分も表情を浮かべながらしゃべらないとできません。そのためには言葉が消えなきゃいけない。自分のいっている言葉に気を取られて、「うまい表現を使ったな」と思っているうちはだめなんです。同時通訳というのは相手の影になりきるものです。実体の先に出てはいけません。力があっても前に出ないというのが同時通訳者で、ニュースキャスターもそうではないかなと思います。

――同時通訳に必要なスキルはどのように鍛えれば良いのでしょうか?


松本道弘氏: 左脳で考えるだけではだめで、感覚がいりますね。外務省なんかは一流大学を出た偏差値が高い人ばかりだけど、記憶力がいいから単語を覚えてしまっているんです。そうすると頭の中が整ってしまって、コミュニケーションができなくなってしまいます。筆記試験で上がってきた人は、情感が失われているんです。だから音楽とか色とか、右脳を使うことですね。英語と日本語が同時に出てくる状態にするには、「muscle memory」、筋肉の記憶が必要なんです。例えば、僕が『オバマの本棚』(世界文化社)という本を3ヶ月で書いた時は、オバマのFacebookに書かれているプレスリリースを全部読んだだけではなくて、オバマの好きな本を30冊読みましたし、オバマが好きな映画も見て、オバマが好きなゴスペル音楽も聴いて、浅草を歩きながらオバマになりきったんです。ミシェル夫人と食事している夢まで見ましたよ(笑)。

――日本人はとかく英語音痴といわれますが、学習方法にも問題があるのでしょうか?


松本道弘氏: 日本の勉強は一生懸命覚えても、試験が終わったら消えてしまうでしょう。英検でもTOEICでも、例えば満点を1回取ると、今だったらもう20点ぐらいしか取れなくても一応「取った」ということは残ります。これは妄想、イリュージョンの世界です。取ったことがあるということに気持ちがとどまってしまう。そうならない方法は、資格を取ってもすぐにそれを捨てて、気持ちを常に空っぽの状態にすることです。最近では、スティーブ・ジョブズが使っていた「Don’t settle」、これが一番ですね。これ以上努力しなくていいんだと思ったらそこで止まってしまいます。僕は「松本」ができ上がったと思ったら死ぬと思っているんです。

英語は「寅さんマインド」で学べ


――松本さんの英語の解説なども、言葉が自然で、カクカクしていないところが人気ですが、やはり「情感」を込めることを意識しているのでしょうか?


松本道弘氏: そうですね。それは僕の出身が関西、大阪だったからというのもあると思います。僕は大阪にいる時に、『GiveとGet』(朝日出版社)という本を書きました。これは、GiveとGetだけで英語は使えるという内容の本ですが、これは東京ではできないです。東京はどうしても左脳型で読んでしまう。関西人というのは、司馬遼太郎にしても気取らない文章を書きますね。司馬遼太郎が明治維新を書いたものは、歴史小説の中でもコーヒーを飲みながら話をするのにもってこいです。構えがないんですよね。「もっと近くに来い、今お前と一杯飲んでいるんだよ」っていう感じに持っていくのが大阪なんです。東京はなんとなく相手と距離を置いてしまう。ただ、東京にも優れた話し手がいます。「男はつらいよ」の寅さんです。僕は最近寅さんの研究をしているんですよ。寅さんは「結構毛だらけ猫灰だらけ、おけつの周りはくそだらけ、粋なねえちゃん立ちしょんべん」なんて、テキ屋のたんかが自然に出てくるでしょう。英語も自然にリズムに乗ったら、使ったことのない英語が勝手に出てくるんです。それで今、「TIMEを読む」に寅さんの格好で出ているんですよ(笑)。

――帽子にジャケット、ブルーのダボシャツで(笑)


松本道弘氏: そうそう、腹巻きもしています。それから視聴率がちょっと増えたんです(笑)。あの語りは大学の教授の講義と全く反対です。大学の教授なら90分じっとしていても学生は聞いてくれるけど、上野のアメ横のバナナのたたき売りは、人が流れているから、足を止めなきゃ買ってくれないんです。横でサクラが「これ、安いねえ!」っていいながら引き留めないといけない(笑)。それにしても寅さんの妹の「さくら」ってうまい名前ですなあ。テキ屋の「サクラ」なんですよね。

武蔵に感動。日本語と英語の「二刀流」を目指す


――松本さんは海外で生活したことがなく、ほぼ日本国内で英語を習得されたそうですが、どのような勉強をしていましたか?


松本道弘氏: 僕は柔道とか格闘技ばかりやっていたので、頭はあんまり良くなかった。英語は中学の時はクラスで下から2番目、落ちこぼれですよね。僕には中学3年ぐらいから書き始めた日記があって、はじめは日本語ばかりだったのですが、ある日「よし、今日は英語で書こう」と決めたんです。もう英語はむちゃくちゃですよ。だけど、必死に書こうとしたんです。僕は、いったんこうだと思ったら途中で止まらないんですよ。それからは、手には英語しか持たないと決めて「Mainichi Daily News」を手に持ってげたを履いて歩いていました。人からキザだといわれても絶対日本語を読まない。海外に行かず、どうして同時通訳者になれたのかとよく質問されるのですが、むしろ海外に行かなかったからできたんじゃないかなと思っています。海外にいてもできないものはできなくて、むしろ海外に行けないことの悔しさで「青く燃えた」んです。すぐ火がついて赤く燃えると火力は弱くて、炎は青いほうが物理的にも化学的にも力があるんです。だから海外に10年20年いても全然僕に勝てない。集中力と続けることが大切なんです。

――英語にかける集中力、熱意はどこから生まれてきたのでしょうか?


松本道弘氏: 大学を出た後の話ですが、柔道部の仲間が、「お前に似た頑固な奴がいるから連れて行きたい」といわれて、中村錦之介の『宮本武蔵 般若坂の決斗』という映画を見に行ったんです。武蔵が5、60人を相手に戦う時はすさまじいですよ。女が止めても死ぬ覚悟で行く。自分の命を日本刀に賭けて飛び込んでいく姿に震えて泣きました。そして「この調子で英語をやればいいんだ」と思ったんです。だから僕にとって英語は、血の臭いがする日本刀です。外国人でも日本人でも斬らなきゃさやには納めないぞと。国際親善なんていうもんじゃない。斬るか斬られるかだから。そのつもりがあるからうまくなって当たり前ですよ。僕の教科書は「五輪の書」なんです。武蔵が、太鼓をたたいている人が右手と左手を同じように使えるところを見て震えたという話がありますが、僕は日本語と英語を同じように読み書きができたらいいなと考えました。だからどうやったら試験に受かるかという発想は全くなかったです。英語から入って情報と一緒に英語を覚える。日本語から入るのと同じ状態で英語から入るようにする。だから、年を取っても英語を忘れず、自然に出てくるんですよ。

「TIMEを読む」では、ディレクターが「English」と紙に書いて出したら瞬間に英語で答えます。なかなか英語にできない日本独特の間とか微妙なものもすぐに英語で考えないといけない。日本語でノった時に、同じノリで英語を話すことが求められます。これはいわば宮本武蔵の「有構無構の構え」。「構えあって構えなし」なんです。普通の剣術は正眼に構えるのに対して、武蔵は「遊の構え」で、遊びがあります。相手がまっすぐ来たら急に刀を捨てたり、リズムを狂わせますよね。急に後ろから行ってポカーンとやったり。形じゃなくて、勝てばいいんですね(笑)。

――英語学習の下地に宮本武蔵があるというのは面白いですね。


松本道弘氏: だから、僕がTIMEの編集部に初めていった時、編集長が「日本から何をしに来た」と聞いてきたので、こちらから逆に、「あなた方TIMEはとんでもない間違いを犯した」っていったんです。相手は「なにっ」となります。「覚えているか、三島由紀夫が死んだ時に、「The Last Samurai」とか書いたけれど、TIMEたるものとんでもない間違いだ。ラストサムライは俺だ!」といったらびっくりしちゃって(笑)。「いやあ、変な奴が来たな」とかえって喜ばれて、TIMEの編集会議を見学させてもらったことがありますね。

本屋で世の中の情報を「スキム」する技術


――読書体験についてもお聞きします。学生時代はどのような本を読まれていましたか?


松本道弘氏: 学生時代は新聞などばかりで、本を読み始めるのは遅かったんです。大学時代も柔道と英語だけみたいなものだったのですが、ESSで全国優勝した人間ばっかりが集まる「ブナの木会」という組織があって、その中に柔道部の僕が推薦でポッと入ったんです。その時に英語だけの会議をやろうということになって、最初は堀田善衛の『インドで考えたこと』(岩波新書)を読んでから英語でディスカッションしましょう、ということで読みましたね。その次は鈴木大拙の『』(ちくま文庫)だったでしょうかね。

――松本さんは速読についての著作もおありですが、普段の読書法や、TIMEなど英字誌を読むコツを教えてください。




松本道弘氏: 同じ速読でも、読み方には「skim」と「scan」の2つがあります。スキャンというのは魚群探知機みたいに遠目に見ることで、スキムというのはトビウオが水面をなでているような状態です。僕は本屋に行っても買わないで背表紙を「スキム」することがあります。目を脳にして、何が売れているかをザーッと見ると、買う必要がないんです。「1週間でできる本」とか「2時間でできる本」なんて本は根を詰めて読むようなものじゃないから背表紙を見るだけ。今、世の中はこういうことをいっているんだということがわかれば買う必要はありません。1冊本を読んだら4時間かかりますが、4時間あれば世の中の情報がだいたいスキムできるんです。日本人は、単語が足りないからTIMEが読めないといいます。でも辞書を引っ張って覚えても、2週間3週間、1年たったら全然覚えていない。だから、日本人はTIMEは永久に読めないという発想になります。TIMEは見出しに音楽、リズムがあるので、見出しだけをスキムできるようになれば有段者、黒帯ですね。

電子書籍で「touchy-feely」が失われる懸念


――最近の出版界では、電子書籍の登場が大きなトピックとなっています。松本さんは電子書籍にはどういった印象を持たれていますか?


松本道弘氏: 電子出版と聞いて、抵抗を感じることはあります。辞書も4、5年ぐらい前までは紙の辞書でないと嫌だったんです。便利になるのはいいんですけれど、それによって肝心な心構えを失ってしまうことがあるんです。例えば、TIMEにエルビス・プレスリーがクリスマスプレゼントとしてもらったバイブルをイギリスで競りにかけたら100万円ぐらいになったという記事がありました。ボロボロのバイブルですが、彼の書きこみとか、どんなところに線を引いているのかがわかるものなんですね。手あかとかぬくもり、本との「touchy-feely」、日本でいうスキンシップ、この言葉は英語では通じないのですが、そういったものがあります。

僕も本を読む時には線を書いて真っ赤に、ボロボロにします。図書館の本は頭に入らないうちにすぐ返しちゃうからだめなんです。買った物には情念を込めて書きますからね。TIMEを読む時も、ものすごく線を引っ張って、2回目に読んでもっと赤くして、さらに付せんをたくさんはります。そうすると、電子出版というのは全く反対の方向になっているんですね。電子書籍も最近ではアンダーラインも引けるようになっているようだけど、いくらやっても「touchy-feely」にはならないと思います。

――松本さんは文章を書く時も、手書きなのでしょうか?


松本道弘氏: 手書きですね。だから「ワープロ班」がいますよ。アメリカ大使館で同時通訳をしていたころにタイプを打っていましたので、ワープロもその延長で打てるんですが、行間とか、ぬくもりなど、代わりに失うものが多いんじゃないかと思っているんです。書くというのは「火」です。自分の思いを書いたら後まで残りますから、言葉は火のように真剣に扱わなくてはいけない。それで、語りというのは「風」です。風のように残らない。田原総一郎さんがうまいことをいっていて、ワープロを使って書いていると、口述、語り口調になってしまう感覚があるというんですね。ブログなどは語りの調子になるから軽いんです。自分が構えてしまったら読者が疲れますので、電車の中で読めるようにリラックスして軽妙に書こうとするわけです。喫茶店でもあっという間に書けます。ただ、ブログの文章には、リズムはあるんですけれど、メロディーがないんです。ブログは完結が早いので、読み手も集中力が無くなっていきます。集中力は「attention span」といいますが、スパンが短くなっていくんです。ですから電子出版がベストセラーになる時代は面白くない。ブログそのものが本になったものには、メロディーや流れがないように思います。夏目漱石の『こころ』とか『坊ちゃん』とかには一つの流れがあるんです。『こころ』というのは僕も何回も途中で読んでやめちゃったことがありますけど、電子書籍にしたら誰も最後まで読まないんじゃないかな。

ブログの捨てがたい魅力


――ただ、松本さんも「松本道弘の問題発言ブログ」を書かれていて、非常に人気があります。松本さんにとってブログはどのような存在でしょうか?


松本道弘氏:松本道弘の問題発言ブログ」は時事英語分野ではトップになりましたが、ブログの文章の軽快なリズムには、確かに面白さもあるんです。そうすると麻薬みたいなもので、どんどんメロディーを失いますので、難しいところですね。僕は本を140冊以上書いていて、日本人とユダヤ人を分析した『鰻と蛇』(たま出版)はベストセラーになりました。そしてそれを機に『腹芸』(講談社)など、時代時代によっていろいろな日本人論を出してきました。ですから昔は若い人から「先生、『鰻と蛇』読みました」とか、「先生の本は3、40冊読んでいます」なんていわれました。でも最近の若い人はブログから入ってくるんです。この間立命館大学に行ったら、生徒がずらっと僕を囲んで、「われわれ先生のブログを読んでいます」といわれたんですが、僕の本を全然読んでいないんです(笑)。

――ブログを読んで話しかけてきた学生には、どのような印象を持たれましたか?


松本道弘氏: 実は、まんざら悪い気分ではないんです。ブログを見た人間が家族みたいに横に座っている。この時代はなんだろうって不思議な気分になりますね。昔は本を読んでいても「この先生には近づけない」というのがありましたが、今は横にいるわけです。「ちょっとは距離を置け」といいたくもなるのですが(笑)、これがブログの時代なんでしょうね。30冊、40冊読んで来るよりも、「スズムシはまだ生きていますか?」と聞かれたほうがものすごく近くなるんです。

――そのような電子メディアの特性を生かした新しい執筆活動、出版もありえますか?


松本道弘氏: そうかもしれませんね。僕のブログの中に半分短編小説とかエッセイみたいなのが入っているんです。時々、「これをちょっと続けて小説みたいにしようかな」という考えも出てくるんです。ブログで面白い文章を編集して、電子書籍にできるかもしれないですよね。それに、昔絶版になった本でも電子書籍で復活すれば、ロングテールがあるかもしれませんし。

――最後に、キャスターとしての活動でも、今後やってみたいこと、展望をお聞かせください。




松本道弘氏: 野球選手がメジャーリーグに行くようなもので、充実した舞台で勝負したいですね。例えばビル・クリントンと一対一で30分間挑戦したりとか、徹底的なジャーナリストインタビューをやりたいですね。相手が涙を流して倒れるところまで勝負できるか。それからマイケル・サンデルと1時間といわず、90分徹底的にやるとか、そういうリングを求めています。TIMEのカバーに出るような世界的な人と、世界のリングで一対一の対決をして、タジタジさせる「サムライ・インタビュアー」として勝負したいですね。日本にはサムライがいるんだということを見せたいです。だいたい日本でいう「国際人」って、みんな日本語で食べているんだけど、僕はもちろん二刀流でね(笑)。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 松本道弘

この著者のタグ: 『コミュニケーション』 『ディベート』 『通訳』 『ワープロ』 『速読』 『手書き』 『ブログ』 『ニュースキャスター』 『インプット』 『情感』 『サムライ』

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