小黒一正

Profile

1974年生まれ、東京都出身。京都大学理学部卒業後、同大学院経済学研究科修士課程を修了。2010年には一橋大学大学院経済学研究科博士課程を修了(経済学博士)。1997年に大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授等を歴任。公共経済学を専門とし、世代間衡平や財政・社会保障を中心に研究している。著書に『Matlabによるマクロ経済モデル入門 』(日本評論社)『2020年、日本が破綻する日』(日本経済新聞出版社) 『人口減少社会の社会保障制度改革の研究』(中央経済社)など。

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批判に負けないことが大事


――本は、紙と電子どちらが残ると思いますか?


小黒一正氏: 紙は紙で有意義です。例えば論文も、良いものを見つけたら電子媒体で保存しておきますが、もう少し深く考えようと思ったら、紙に直接書いた方が便利で、実際に書くことで思考を刺激したりする。学ぶには、紙がいいわけです。ですから、使い分けはあります。電子がもっと進化して、紙と同じことができるようになれば、全部電子版にします。

――おそらく政策でもそうですし、新しいことをしようとすると批判はつきものですね。


小黒一正氏: 基本は負けてはダメです、良いものを作っている時は。批判される時もありますが、良い批判は取り入れて改善して、よりよくなるきっかけにします。
大体、重要な改革が始まると批判されるものです。実際の流れは止められないので、バブル期は証券会社だって株の売買をずっと証券取引所で人がやっていましたが、今はもう電子化されている。それを止められなかった。アメリカで始まってきて、日本ももうやらなきゃダメだという感じになった。そういった流れに逆らうことはできない。あとは、誰かがそれをきちんとプッシュしていけるかどうかだけです。だから、最初にやった人は偉いですね。



――最後に、今後の展望をお聞かせください。


小黒一正氏: 高齢化、民主主義との戦いをテーマとした本を書きたいと思っています。人口動態が高齢化していく中で、政治の意思決定やメカニズムは変えざるを得なくなってきている。一票の格差もそうですが、地方に高齢者が多くなって、どうするのかという問題もあります。そうした問題も包含した中で、これから日本はどうしていけばいいのかについて考えていく本を書きたいと思っています。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 小黒一正

この著者のタグ: 『大学教授』 『勉強法』 『本質』 『目的』

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