有吉与志恵

Profile

陸上競技のトップアスリートとして活躍した経験を活かし、フィットネスインストラクターとしてアスリート、経営者、タレントなどを含む1万人以上に運動・生活習慣アドバイスを行う。その経験と知識に加え、日本人の文化や生活習慣に合った継続可能な美容・健康維持方法を探究し、有吉与志恵メソッド(コンディショニング=体調改善運動)を開発。 著書に『奇跡の呼吸力:心身がよみがえるトレーニング』(ちくま新書)、『体幹が変わる! コアトレベーシックブック』(GAKKEN SPORTS BOOKS)、『40歳50歳からの若くなる身体』(さくら舎)など。近著に、『ペタ腹呼吸で即やせる!』(ヒットムックダイエットカロリーシリーズ)がある。

Book Information

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「身体を整える」という考え方を広めたい


――有吉さんの使命とは?


有吉与志恵氏: やっぱりスポーツの世界においては、きちんと後進を育てていかなきゃいけないと思うんです。私の場合は50になった時に「責任を取らなきゃいけない立場になるんだろうな」と思って、すごくブルーになりました。自分自身はあまり変わっていない気がするのに、50という年代になった時には、見られ方が変わるじゃないですか。だから「自分の発言には責任を持たなきゃいけないな」と改めて思ったんです。コンディショニングにおいては、選手たちが結果を出してくれるということも一つの理由としてありますが、ドクターの入会率がすごく高いのは、著書からの影響なんです。本を読んだドクターが「ここだったら自分の体を預けられる」と言ってくださるんです。そういったように、コンディショニングというものを、もっときちんと世の中に知らせることが使命だと思っています。

――正しい情報を知らせるということが大事なのですね。


有吉与志恵氏: そうなんです。医療費を下げられるかもしれないし、日本人のポテンシャルを上げられるかもしれない。そういった色々な可能性があるのだけれど、それを知らしめるためには執筆活動というのは何万という人が読んでくれるわけだから、1つの大きな柱ですよね。どの活動においても、正しくきちんと伝えることが大事。健康だけではなく、若さ、あるいは、スポーツスキルみたいなものも、全て「人間って何?」という部分だと思うんです。例えば肩が痛かったら、すごくテンションが下がるとか、腰が痛いと憂鬱だとか。それも人間じゃないですか。明日が試合だといって緊張するのも人間。でもそれは身体を整えると、全て解消されるんです。心を整えるよりも身体を整えた方が、心は自然と整っていくので、だからこそ「身体を整える」という考え方を広めたいんです。私は病院にも月に1回勤務して、患者さんをコンディショニングさせていただいているんです。そうすると、「奇跡だ」とか「ゴッドハンドだ」とか言われるんです。でも私は、「違います。科学、機能解剖学です。誰でも仕組みさえ知れば、実はできることなんです。」ということをお話しします。

――考え方を広めるために、これからしていこうと思っていることはありますか?


有吉与志恵氏: 後継者をたくさん育てないといけないと思っています。先日も東京女子体育大学でミーティングをしたのですが、4 年生で、今回ユニバーシアード大会で3位になった1人の女の子が、卒論にコンディショニングを選んだんです。その論文を見てみると、私が本の中で書いている言葉を引用して、皆さんに分かるような内容となっていて、自分の体がどう変化したかをずっと追いかけていったものでした。それを見て、確かにコンディショニングをやっている前後に写真を撮るのはいいなと思いました。軸がどんどんでき上がっていくさまが見られるので、いい資料ができあがってきていました。

若い世代を元気にしたい


――今後の展望をお聞かせ下さい。


有吉与志恵氏: 昨年はドクターとコンディショニングを研究できたというのが一番の収穫だったと思っています。文献などを読んで仮説として言っていたことが、エコーなどで実証ができたので、すごく自信がついた面もあるんです。ドクターと研究することによって、目で見える形にすることができました。「やっぱりやっていたことは間違いじゃなかった」という思いもありまして、今年は幾つか書きたいなと思っている本があるんです。それから、レントゲンやエコーなどを使って「こういうことなんだよ」と説明できる内容にしたいので、医療の現場とのタイアップみたいなことも、少し考えています。
日本人全体のポテンシャルが上がっていくと、国自体がいい方向に向かっていくと思います。ちょっとしたことに気付くこと。そのために、機会があれば生活というテーマのエッセイを書いてみたいと思っています。ちょっと生活を見直すだけでみんな元気になるはずなんです。今の日本には不調を抱えている若い子が多いから、今の20代を元気にしていって、明るい日本を作る手伝いをしていきたいと思います。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 有吉与志恵

この著者のタグ: 『スポーツ』 『教育』 『エネルギー』 『医者』 『コンディショニング』 『トレーニング』 『ダイエット』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
著者インタビュー一覧へ戻る 著者インタビューのリクエストはこちらから
Prev Next
利用する(会員登録) すべての本・検索
ページトップに戻る