石井希尚

Profile

東京都生まれ。 10代の頃、日本初のフリースクール寺子屋学園を設立。教育界において活発な活動を展開する。教育問題と並行して音楽活動にも力を注ぎ、91年、ポリドール系のレーベルよりデビュー。93年渡米し、一般カウンセリング、プリマリタル・カウンセリング、聖書学などを学び、インターンを経て牧師に。現在、自身の経営するカフェ「KICK BACK CAFE」にて、結婚・恋愛、問題を中心にカウンセリングを行う。妻・久美子と共に夫婦二人三脚で多方面にわたり精力的に活躍中。20万部のベストセラーとなった『この人と結婚していいの?』(新潮社)ほか、著書多数。

Book Information

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健全な自尊心を育む 


――『この人と結婚していいの』(新潮文庫)は、20万部に。


石井希尚氏: おかげさまで、多くの人々に届きました。こうした活動を通して、ぼくもまわりも少しずつ、進化してきたように思います。音楽もゴスペル“福音”として,『HEAVENESE』につながっていきました。ぼくは自己否定的な音楽はあまり好きではありません。自己肯定できない限り、宗教も信仰も何の役にも立ちません。今の日本の若者たちはみな、危機的なアイデンティティー・クライシスに陥っています。他国では当然の「自らの国を誇りに思う」ということが、戦後教育体制を未だに引きずったこの国では、出来ていないのです。

「日本人であることに誇りを持つことが許されない」――こうした自己矛盾は人間の精神の崩壊を招きます。こんなに“豊かないい国”だと世界から思われているのに、自殺者が年間3万人を超えるのは、どれだけ精神が病んでいるかという証拠にほかなりません。この現状をなんとかして変えたいのです。自分の存在そのものに、健全な誇りとプライドを持つしかありません。「日本人」ということに絶対的な誇りとプライドを持つことができれば、「日本人だから頑張れる」という揺るぎのない自信につながります。



――その愛国心は他国の尊重につながる、と。


石井希尚氏: ぼくは偏狭な民族主義や差別、戦争には反対です。大切にしたい歴史・伝統の中にも見直されるべきこともあるし、ときには戦わなくてはいけないこともあるかと思います。自国や自分に誇りとプライドを持てない人は、他人にもそういったものを持つことができません。自国を愛することは、他国を犯すことではありません。むしろ、反戦の精神です。牧師であるぼくにとって、右も左も関係ありません。聖書という土台の上に立ち、保守とリベラル、民族を超えた世界への懸け橋となって、日本の魅力を発信し続けたいと思います。

(聞き手:沖中幸太郎)

著書一覧『 石井希尚

この著者のタグ: 『海外』 『学者』 『考え方』 『生き方』 『音楽』 『歴史』 『若者』 『日本』 『教育』 『宗教』 『子ども』 『人生』 『クライアント』 『リーダー』 『ミュージシャン』 『カウンセラー』 『きっかけ』

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