ストーリーが人を動かし社会を変える
スピーチコンサルタントの菅原美千子さん。アナウンサー、記者時代に培った真のコミュニケーション手法を、ロジックだけでなく感情の部分に注目して講演や企業研修、そして「本」で伝えられています。「人は物語に感動し、動く」――幼少期に感じた思いを、様々な経験と重ね伝えてきた、菅原さんの“物語”とは。
24時間365日、アンテナを張る
――スピーチコンサルタントのお仕事について伺います。
菅原美千子氏: 多くの企業でコミュニケーションを軸とした研修をおこなっています。皆さんも私も、仕事を進める上で、コミュニケーション、相互理解は欠かせません。けれどもそのコミュニケーションで悩む企業や個人は少なくありません。コミュニケーションは言葉の内容はもちろん、態度、ふるまい、表情、声のトーン、抑揚、など、非言語のメッセージの影響力を使うことが大切で、その思いを軸に『クライアントのプレゼンス(あり方)をいかにデザインするか』に注力したテーマに取り組んでいます。
講演でも企業研修でも、反省や改善の繰り返し、変わり続ける情勢に合わせて常にバージョンアップし、ひとつでも最新のものを提供できることを心がけています。そして、具体的な事例を用いて、参加者の皆さんにいかに楽しく聞いて頂くかを念頭においてお伝えしています。24時間365日、ニュースやドキュメンタリー、ドラマなど様々な素材をチェックして、「この話は事例として使える!」というように、常にアンテナを立てています。
また、この数年企業トップとの対談の機会をいただいています。社員の皆様を前に、会社の未来や社会への貢献についてお話してもらい、生放送のイベントのような感じで、それを社内イントラネットや広報誌などに載せています。異業種の方との対談は、とても新鮮で、業界を知らないからこそ出てくる私の素朴な質問は、社員の皆様にも、おかげさまで好評を頂いております。また、私は意外と(?)カッとしやすいというか、「違う」と思ったらそれを言わずにはいられない性格なのですが、こうした素晴らしい方と出会えるおかげで、その方々に共通する謙虚な姿勢を学ばせてもらっています。