執筆のきっかけは出版社からの依頼
――執筆されるきっかけと言うのは、どのようなことからだったのですか?
岩下宣子氏: どういうきっかけかわからないんですけれども、出版社さんから「書いてください」という依頼があって。最初が日本実業出版社さんで、『OLのマナーここをチェック!』という本だった様に思います。
――電子書籍の可能性についてもお伺いできればなと思うんですけれども、絶版も解消されると思いますが、どんなことがこの電子書籍によって広がっていくと思われますか?
岩下宣子氏: 紙の本、なかなかきれいなままで保存でき、ちょっと虫が食ったりするので電子書籍になれば、知識を長く伝えていけると思います。ただ間違ったことを言っていた時に後世で恥ずかしいですね。だから「ごめんなさい」って一言、いつも私が言うことは正しいとは限りませんって電子書籍の最後に書きたいです。本当に自分が間違ったことを言っていた時は、素直に謝るっていう覚悟はいつでもできています。だから「出版社に来た苦情でも私が対応させてください」って言うんですけど、皆さんやっぱりすごく良い方で「いやいや」って言ってくださるんですけど、私は「私が対応します」申し上げているのですが・・・。やっぱり直接話した方が、怒られるかもしれないけれども、心が通じるように思います。
――常にそういった覚悟をお持ちなんですね。
岩下宣子氏: 仕事として自分が発信している以上はね、その覚悟がないといけません。だから間違えた時はごめんなさいって謝る。自分が言っていることが絶対正しいっていうことはないっていつも思っているし、人って色々な価値観を持っているから、まず人を認めることから始めないといけないと思っています。インドの哲学者タゴールは「愛とは理解の別名なり」って言っているんです。良い言葉でしょう。私たちは、「何この人、おかしいんじゃないの」って思ったらもうそれでぽーんってはねてしまう。でもそれは愛のない人ですね。愛を持って考えてみる。「なぜこの人はこんな生き方、こんな人になっちゃったんだろう、こんな生き方しかできないんだろうか」って。それができたら、すてきな人だな、なんて心が広いんだろうってね、思いますよね。
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