高橋政史

Profile

1967年群馬県高崎市生まれ。Googleでも見つからない思考整理術「1枚シンプル思考法」の設計者。大学院時代、難しい経営理論を「紙1枚」でシンプルにまとめた講義がゼミ生に好評。大学院卒業後に入社した半導体製造装置メーカーにて3tトラック一台分の営業資料を畳4畳半ほどにスリム化。経営コンサルタントとして活躍し、ブザン・ワールドワイド・ジャパンにて取締役。マインドマップの法人向けプログラムを開発し、日本企業におけるビジネス・マインドマップの普及に尽力。現在、経験やスキルのない社員でも即実践できる武器「1枚シンプル思考法」の設計・導入のコンサルティングおよび研修を実施。主な導入実績は100社を超える。

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入社後まもなく、資料のスリム化を提案


――メーカー時代に3トントラック1台分の資料を4畳半にスリム化したとお聞きしました。その時のお話をお聞かせください。


高橋政史氏: 営業のファイリング資料があって、探し物をよくしていたわけです。ダブっているものもありました。それで私も営業に入って日は浅いわけですけれど、その時の本部長にスリム化しましょうと提案書を作って、物理的なものをとにかくどっさりどっさり捨てたっていうことですね。

――それはお幾つぐらいの時だったんですか?


高橋政史氏: 26歳くらいの時ですね。

――意見を言うのはかなり勇気のいることではありませんでしたか?


高橋政史氏: 入社した時から物を申していたんです。入社初日からもう何か言っていて、当然、先輩から「お前は意見を言うのは10年早い」とか、「調和を取れ」とか色々言われましたけれども、それが許される会社でもあったんですね。そもそも、私に会社にすがるつもりが全くないし、むしろ会社に若くても貢献できると思って、自分が思ったことはしっかり言おうとしていました。

――それは昔からの性格、資質という部分が大きいのでしょうか?


高橋政史氏: 昔からそうですね。そもそも人の顔色をうかがうのが苦手でしたし、違和感があっておかしいなと思うことは、学校の先生に対しても言う人間でした。合っているか間違っているかは当然わからないんですけど、自分の責任なので引け目を感じることもなかったですね。

――資料のスリム化の作業はどのように進められたんでしょうか?


高橋政史氏: 家の片付けも一緒ですけど、皆やらないけれども、捨てようと思うと捨てられるんです。結局、「やりますか」と聞いてイエスを取ればいいだけの話だから簡単です。一応私はリーダーですけれども、当然、新人なので私が言っても動くわけはないので、本部長の方から私以外の人を付けていただいて進めていきました。私は人を動かすのが上手かというと必ずしもそうではないんですね。ただ企画書とか提案書で、「多分これをやった方が皆さんにとって仕事が良くなりますよね」と、シンプルに提示するだけです。提案書は新人なりにしっかり時間掛けて作り込みました。ついでに言うとそれも1枚だったんです。1枚でも全体像がわかると、本当に皆さんにとって意味のあることであれば、一人ひとりが自分でできるわけですから。

香港転勤、コンサルタント…、人は「縁」で成長する


―― その後ベンチャーに転じられますが、どのようなきっかけでしたか?


高橋政史氏: ベンチャーに転じたのは、そこの会社のビジョンが面白かったからですね。あとは私自身、会社に勤務するのは3年位と見ていたので、ちょうどタイミング的なものもあってというところですね。

――メーカーをおやめになるのは不安ではなかったですか?


高橋政史氏: そもそもサラリーマンになるというスタンスがないので、不安はなかったですね。ただ、ベンチャーに転じたのは、自分で強烈に願って何かしたというより、その時にたまたま知り合った方とのご縁ですね。何が大切かっていうことは自分なりに持っていたと思いますが、私は明確に何年でこうするっていうタイプではないんです。

――香港に行かれたのはどのようなきっかけでしたか?


高橋政史氏: 日本と香港のジョイントベンチャーの立ち上げに行っていました。たまたまコンサルティング先の日本の会社が香港に進出するということで、私が行くという立場になったんですね。

―― 香港ではどのようなことをお感じになりましたか?


高橋政史氏: 本当に何もわからないので、分からないなりにやったなっていう感じですね。印象深いのは仕事もそうなんですけれども、香港の仕組みの素晴らしさ、やはりビジネスをするためにできたような国だなと感じました。税金の面でもそうですが、非常に物事が効率的に合理的にできているというのが香港の性質ですね。あとは皆さん21歳、22歳でものすごく大きな仕事を動かしていますんで、価値観も違いますよね。日本を外側から見られたので大きい経験でしたね。

――帰国後に経営コンサルタントとして独立されましたね。


高橋政史氏: 帰ってきて、たまたま知り合いの医療法人の方に再建をお願いされて、まあ何も特にやることがないからやりましょうかというのがコンサルティングを始めたきっかけですね。それに成功すると、経営者の知り合いの方から、じゃあうちのリゾートホテルを再建してよとか、立て続けに3件ぐらいが来て、それが私のコンサルタントとしてのベースになりました。

――先ほど「ご縁」という言葉がありましたが、人との出会いが高橋さんのキャリアの形成に大きく影響しているようですね。


高橋政史氏: そうですね。ほとんど人ですね。自分でこうしようというよりも、人のご縁がきっかけで、何か新しいものを始めて、それが道を開いてくれるものだと思いますね。

著書一覧『 高橋政史

この著者のタグ: 『コンサルタント』 『コンサルティング』 『思考』 『考え方』 『働き方』 『可能性』 『サラリーマン』 『ベンチャー』 『シンプル』 『情報』 『ご縁』 『簡単』

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