浅見帆帆子

Profile

1977年、東京生まれ。青山学院大学国際政経学部卒業後、ロンドンに留学、インテリアデザインを学ぶ。 帰国後執筆活動に入り、「あなたは絶対!運がいい」(廣済堂出版)、「大丈夫!うまくいくから」(幻冬舎)、「あなたと宇宙とあなたの使命」(世界文化社)などが、累計400万部超のベストセラーとなる。そのほか、絵本、旅エッセイなど著書多数。共同通信の携帯サイト「NEWSmart」にてコラム連載中。  近年、介護ユニフォームに始まるファッションアイテムや、ジュエリーブランド「AMIRI」のデザインなど、独自のライフスタイルが注目されている。カンボジアでの里子や教育支援を通して、アジア平和につながる活動も展開中。

Book Information

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小さな行いの積み重ねがラッキーを呼ぶ


――ロンドンへの留学体験について書かれた『ロンドンの勉強』でデビューされていますが、留学のきっかけをお聞かせ下さい。


浅見帆帆子氏: 私は大学4年の頃にイタリア語を勉強していたので、最初はイタリアに行く予定でした。行く場所も決まっていたんですが、ちょうどその年にコソボ紛争が起こって、北イタリアにNATOの基地があったことで治安が悪くなってしまい、「じゃあ英語圏に行こうか」と思ったのがきっかけです。そしてイギリスで書いた文章が、一時帰国した際に「ロンドンの勉強」という本になりました。あのときに、「これだけイタリア語をやっていたんだから、もう一度イタリアに行くべき」と執着していたら違う流れになっていたと思います。でも、その時は「イギリスでもいいかも」とワクワクしてきて、その本音の通りに動きました。自然な流れでやってきた話って、その人にとってベストな状況なんですよね、だから、それに乗った方がいい。むしろもちろん、自然な流れではなく、「無理をしなくちゃいけない時」というのも人生にはあると思うんですが、そういう時って、その人自身が「無理すること」に、ワクワクしてるはずなんです。無理するのを選んでいるっていうか。

――留学ではご苦労もありましたか?


浅見帆帆子氏: 私は親に「全部一人でやるから」って大見栄切って出発してしまったんですね。ところが、最初の数週間のホームステイの後、一人暮らしの物件を探してもとにかく見つからなかった。どの不動産屋さんに行ってもぴったりのところはないし、物価も高かった。その時に、「こういう時こそ、運がいい人というのは、タイミング良く部屋が見つかるんだろうな」と思って、とにかく運が良くなるような行いをしようと決めたんですよ。

――例えばどういったことをされたのですか?


浅見帆帆子氏: 誰でも小さい時に言われるようなことです。笑顔で人にあいさつをしようとか、街のごみを拾おうとか。あるいはトイレ掃除をすると運が良くなるとか……そういう世間に言われている運がよくなる行いを徹底的にやったんです。そして最後は「今こうして海外にいて、今日も食べる物があって、寝る場所があって本当にありがたいな」っていう現状への感謝をしました。そういう生活を続けているときに、ふと入った不動産屋さんで、私の番になった時に、近くのファックスがちょうど動いて「今空きが出ました」っていうのが来たんですよね~。これは間違いなく私が自分で引き寄せたと思いましたよ~。ああ、運って、自分の行いで変わるんだなと実感したはじめての体験でしたね~。

母は「読み聞かせ」を心から楽しんでいた


――小さいころからの教えというお話がありましたが、浅見さんはどのようなお子さんでしたか?


浅見帆帆子氏: 私は小さいころ「本屋のおばさん」になりたかったんです。一日中本が読めるから(笑)。絵本は山のように家にありました。でも、文学少女というわけではまったくないんです。本も好きでしたけど、相当おてんばだったので、小学生のころは男の子の中で野球とか、キックベースをやるような子どもでした。

――本がたくさんあったというのは、親御さんの教育方針だったのでしょうか?


浅見帆帆子氏: 母はよく絵本を読んでくれましたが、母自身がそれを楽しんでいたのだと思います。最近、子供の教育関係についてよく聞かれるので、母とも話をするのですが、「教育上いいから絵本を読んであげましょう」じゃなくて、「この絵本、面白いわ」と大人の母が一緒に楽しんでいる感じだったんですって。私は、たまたま母が絵本好きでしたが、絵本を読んでいなくても豊かに育っているお子さんはたくさんいますし、それ自体は関係ないと思います。ただ、学校が自由な校風だったことは大きかったでしょうね。「あなたの好きなことに全力で自由に向かいなさい」というような……。それが影響してるかも……と大人になってから思います。

あらゆることが、深いところでつながっている


――作家活動で、読者に最も伝えたいことはどのようなことでしょうか?


浅見帆帆子氏: 私がずっとテーマだと思っているのは、「枠を外して生きる」ということです。それは女性にも男性にも、すべての人に言えることです。ハチャメチャに自分勝手に振る舞うということではもちろんありません。社会に出た時、人としての礼儀は絶対に必要です。でも「こうあるべき」とか、「こういうことをしてはいけない」というのは、ほとんどが環境によって作られている思い込みでもあります。
例えば、私はジュエリーの仕事は昔からやりたかったことですが、始めたのはつい2、3年前です。それはなぜかというと、自分の中で、本業から外れたことをやってはいけないという思い込みがあったからなんですよね。「作家として売れたら、ほかのこともやり出した」みたいなことがいやだった。別に誰にもそんなこと言われていないのにね。その思い込みの枠が、3.11の地震の時に外れたんです。人生は一度だけですから、自分の好きなことをとことんやろうと思いました。あとは、たとえば好きなことをやるには起業しなきゃいけないというようなことも思い込みですよね。今いる会社、環境を、いくらでも居心地のいいように変えていく努力ができると思います。

――会社や環境、人からの目など、「枠」になるものはたくさんありますね。


浅見帆帆子氏: 今いる会社や業界、あるいは年齢の枠に縛られず、もっと自由にしていいのではないでしょうか。女性からは結婚や出産についての質問が多いのですが、ほかの人と比較する必要はまったくありませんよね。たとえば、本当に結婚したいという人が現れれば10代でも50代でもいい。それを「○才だからしなくてはいけない」という枠で捉え始めると、最終的に幸せにはなれない……本音ではない頭で考えたことを優先して選び始めるからです。世間との比較や常識、メディアが作っている幸せの基準ではなくて、あなたが本音で一番居心地がいいなと思えるものを追ってほしい。そして、「みんな違ってみんないいんだ」と安心することができると、たったそれだけで毎日が輝いて見えて、穏やかに生活ができる。するとその人自身が活発になるので、結果的に最高のパートナーが見つかったりするんですよね。とにかく、これまでの環境や世間から知らないあいだにかぶせられている「枠」を外すことです。

――読者から、本を読んで変わった、という反応が届くこともありますか?


浅見帆帆子氏: 日々、届きます。「抱えている悩みが解決した」ということはもちろん、病気がなくなったとか、「子供はできない」と医者に言われていたのに、本を読んで考え方を変えたら授かった、という方とか、何十年も続いていた家庭の問題が解決したとか、……他にも「たしかに奇跡」と思えるような報告を聞くと……私としても驚きます(笑)。

著書一覧『 浅見帆帆子

この著者のタグ: 『女性作家』 『コミュニケーション』 『考え方』 『留学』 『直感』 『ジュエリー』 『運』 『枠』

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